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ランニング ラボ

アンチエイジングは脂肪を燃やせ! − 適切なトレーニングゾーンの設定

トレッドミル(ランニングマシン)上で、心肺運動負荷試験を受けている人

長距離ランナーのパフォーマンスの伸び悩みは、トレーニングのペース設定に誤りが有るはずです。

同様にダイエットで有酸素運動(エクササイズ)に取り組んでも脂肪減量が上手くいかないのは、ペース設定の誤りかもしれません。その場合はホルモンの変化やストレスかもしれませんが。

何れにしてもアンチエイジングでは、
脂肪燃焼が大切です。

ところで、スポーツウォッチの心拍数に基づくトレーニングゾーンの設定は、経験に基づくものでしかありません。
 

一方、心肺運動負荷試験で肺から取り込まれる酸素と、排出される二酸化炭素を顔に当てたブルーのマスクに集めて詳細に解析すると、今まさに身体の中で何を利用してエネルギー産生が行われているかが見えてきます。

つまり脂肪が燃焼しているのか、あるいは糖質を利用しているのか、それともタンパクが崩壊してしまっているのかが明らかになります。


脂肪はいつ燃えているのか?

スポーツの種目によりエネルギー代謝のエネルギー源、脂質と糖質の代謝パターンが大きく異なる


図の上段はマラソンランナー、下段はテニスプレーヤーの代謝グラフです。
黄色線が脂肪燃焼、濃い青線が糖質燃焼を表します。
両者の間の燃焼パターンの違いが、はっきりと見えます。

マラソンランナーでは、速度を上げて運動負荷を増やしていっても、黄色で示された脂肪燃焼が持続的に認められます。走り始めてしばらくすると濃い青線の糖質燃焼が起こり始めますが、かなりの間は脂肪と糖質の混合燃焼です。

一方のテニスプレーヤーは、脂肪燃焼能はあまり高くなく、運動負荷の初め頃からすでに糖質代謝が始まっています。しばらくすると急激に脂肪燃焼はみられなくなり、糖質のみ代謝されているのが確認できます。

つまりテニスプレーヤーは、持久力の要素よりもボールを打つ一瞬のエネルギー発生が特に大切なので、糖質を利用することに長けているのです。なぜなら細胞内のエネルギープラントのミトコンドリアは、糖質の方が脂肪よりも利用しやすいからです。

その糖質は、グリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えてられていますが、備蓄量はわずか30分、鍛えた人でも90分の運動分しかありません。

そこでマラソンランナーは、それではマラソンの途中でエネルギー切れとなってしまうので、
脂肪を使ってエネルギーを産生する体に鍛え上げていくのです。
なぜなら体に蓄えられた脂肪5kgは120時間分のエネルギーだからです。

つまりランナーの伸び悩みやダイエットの悩みは、
自らの脂肪燃焼ゾーンを超えた糖質燃焼ゾーンでトレーニングしているからではないでしょうか?
これを私たちはブラックホールトレーニングゾーンと呼んでいます。


トレーニングゾーンの決定

代謝学に基づいて科学的にトレーニングゾーンを決定する事で、
持久力が最も効率よく向上して行きます。


ブラックホールトレーニングゾーンに陥らずに、
マラソンの完走も、有酸素運動での脂肪減量も夢ではなくなるでしょう。

自転車を漕いで計測して、運動量をワット数で出す方法もあります。しかし、「○○ワットで運動して下さい」と言われても、日常生活に置き換える事はとても難しいと考えます。
それだからトレッドミル(ランニングマシン)上での測定となります。

モニター上に表示される代謝の変化私たちのエネルギー源は、脂肪と糖とタンパク質です。



 


VO2max = 最高の生物学的活性のバロメーター

マスクの装着トレッドミル上でのマスクの最終調整
VO2max(最大呼気酸素量)は、あなたのバイタリティーそのもの。
心肺運動負荷試験によりVO2max (VO2 peak) を測定します。

鍛えろミトコンドリア  ーー   ミトコンドリアトレーニング

現代に増えている疾患のことについて少々述べます。
慢性疲労症候群や線維筋痛症、MS、化学物質過敏症などは、共通の病態であると考えられています。
私たちのからだはミトコンドリアという細胞内の小器官でATPというエネルギーを産生しています。ここに障害があるとエネルギーが十分に供給されませんので、疲労となります。そこで脆弱なミトコンドリアが壊れる前に、エネルギー産生回路を変更するのです。

ミトコンドリアにおけるエネルギー産生
 

細胞の中にある小器官、ミトコンドリア。これが私たちのエネルギー工場です。
糖や脂肪はミトコンドリアに取り込まれて、ATPというエネルギーに変換されます。
まるで車がガソリンで動くように私たちのからだは、このATPを利用して動きます。

だからこそ、エネルギー源を適切にして運動によりミトコンドリアを鍛えておかないと、
すぐに疲れてしまうことになります。

運動していない人で糖質制限やファスティングに失敗するのも
ミトコンドリアの準備ができていないためです。

慢性的に疲労を感じていれば、それはミトコンドリアの問題かもしれません。
ミトコンドリアにもDNAが存在しますが、体細胞と違って母親由来の1つだけです。すまわち、ミトコンドリア遺伝子が障害を受けると、復旧が困難になってしまいます。

エネルギー代謝にも注意を向けるアンチエイジングにはミトコンドリアは極めて重要な存在です。

運動する事で

運動で様々な病気を予防し、好きなスポーツをいつまでも楽しめます。
運動でこころの持ち様も変わります。
中年期の運動習慣は、高齢者になった時の認知症の発症を予防します。
もし生涯にわたり脳機能を維持したいと思うなら、若い時から運動を始め、決して止めない様にしましょう!

歩いたり、走ったりすることは、ジムに行かなくても、家の周りでお金もかからず、最も気楽に取り組める運動です。


運動の要素

 
筋力トレーニングの実際なお運動は、こちらのサイトでご紹介した「持久力トレーニング」だけでなく、他にも筋力トレーニング (Resistance Training)や柔軟運動 (Flexibility Training)など、他の要素もバランスよく鍛えていかなければなりません。

私たちも筋力トレーニングを欠かしていませんが、運動専門家の指導のもと、安全に実施する必要があります。

私たちの計測方法はドイツ流

私たちが導入している方法は、今ドイツで最もホットなツェントュルム フュア シュポルツメディチーンのDr. ショマッカーとDr. グライビングの方法と同じで、日本語版に再現して行っております。
本法の目的は循環器フィットネスにあり、決して体重減少のためのダイエットではありません。

またトレッドミルはh/p/cosmos社の特注品で、トップアスリートの方にも対応できるよう、最高速度は時速30kmとなっています。

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